森の生態研究所のURLは、2021年1月21日より下記のように変わりました。

      https://morinoseitai.com



5.高尾山季節情報(7月31日更新)

 高尾山の7月は、上旬は曇りや雨の日が多く、気温がやや
低めでしたが、中旬位から下旬にかけては晴れた日が多くな
り、気温は高めに推移しました。月雨量は205mm程度(八
王子市)で、この時期らしい雨量でした。このような気象条件
のもと植物では夏に咲く草や樹が目立ってきました。また鳥
類ではまださえずっている鳥などが確認されました。哺乳類
についてはフィールドサインなどが見られました。両性爬虫類
ではカエルの幼生(オタマジャクシ)やトカゲの幼体などが見
られました。昆虫類ではチョウ・ガ、甲虫などがやや目立ちま
した。
 植物では、草の花ではウバユリ、ヤブミョウガ、ミヤマタニソ
バ、ダイコンソウ、ヤマキツネノボタン、ハグロソウ、イワタバ
コ、ママコノシリヌグイ、ヤマユリ、オオバギボウシ、ヒメキンミ
ズヒキ、アキノタムラソウ、ヒメヤブランなどが花をつけ、樹木
の花ではタマアジサイ、ヤマハギ、リョウブ、ネムノキなどが花
をつけていました。
 鳥類ではウグイス、ソウシチョウ、ヒガラ、オオルリなどのさ
えずりが聞かれました。またキビタキ、ヤブサメなどの夏鳥が
確認されました。
 哺乳類では、アナグマの堀跡などが確認されました。
 両性爬虫類では、モリアオガエルの幼生(オタマジャクシ)、
卵塊などが見られました。またヒガシニホントカゲの幼体など
が見られました。
 昆虫類などでは、モンキアゲハ、アサギマダラ、イシガケチ
ョウ、ヒカゲチョウ、アカタテハ、スミナガシ、コミスジ、キタキ
チョウ、キマダラセセリ、ツバメエダシャクの一種、ツガカレハ、
ゴマダラカミキリ、クワカミキリ、ルリゴミムシダマシ、ミヤマク
ワガタ、カナブン、ヨツボシオオキスイ、ヤマトツヤハナバチ、
二ホンミツバチなどが見られました。


 ・鳥類(主なもの)

留鳥 ヤマガラ、シジュウカラ、ヒガラ、エナガ、メジロ、コゲラ、ウグイス、イカル、ヒヨドリ、アオバト、キジバト、ハシブトガラスなど
夏鳥    イワツバメ、ツバメ、ヤブサメ、オオルリ、キビタキ、ホトトギスなど
分布を広げいる鳥?  リュウキュウサンショウクイなど
かごぬけしたり、放鳥されたものが野生化した鳥 ガビチョウ、ソウシチョウ、コジュケイなど

 7月は、幼鳥が見られたり、さえずりがまだ聞かれま
した。また夏鳥がまだ確認されました。
 上旬は麓付近でシジュウカラの幼鳥(複数)が見られ
、樹上で何かをついばんでいるのが見られました。また
山中ではキビタキ、ヤブサメ、ウグイス、ソウシチョウな
どのさえずりが時折聞かれました。
 中旬には、山中でソウシチョウ、ウグイス、キビタキ、
ヒガラなどのさえずりが時折聞かれました。
 下旬には、山中でソウシチョウ、ウグイス、オオルリ、
ヒガラなどのさえずりが時折聞かれました。
 なお夏鳥であるヤブサメなどは、さえずらなくても中
旬や下旬にも山中で地鳴きが時折聞かれ、キビタキ
などもさえずりや地鳴きがなくても資料や過去の観察
結果などから山中にいると思われます。この時期キビ
タキやヤブサメなど夏鳥は日が経つに連れさえずらな
くなりますが、ソウシチョウやウグイスなど篭脱け鳥や
留鳥などは夏鳥に比べ長くさえずっているように見え
ます。
 


 ・哺乳類(主なもの)

姿、フィールドサインなど アナグマ(堀跡)、小獣類?(食べ痕)など

 アナグマのエサを探すために掘った穴が、上旬、中
旬などに高尾山頂近辺などで見られました。いずれも
遊歩道の縁に円形の浅い穴をいくつか掘っていました。
 腹部の無いミヤマクワガタ(生きていた)が高尾山頂
近辺の”飛び石”(小さな沢に大きな石などを置いて遊
歩道にしたもの)付近で見られましたが、このミヤマク
ワガタは角、頭、胸など硬い部分が残っており、腹部
の腹部分や羽など柔らかい部分はすべて無くなってい
ました。このような状況からミヤマクワガタの腹部は食
べられたように思われましたが、もしそうだとするとイ
タチやアライグマなど小獣類などに食われたかもしれ
ません。
 


・両性爬虫類(主なもの)

両生類  カジカガエル(声)、モリアオガエル(卵塊、幼生)、アズマヒキガエル(成体)など 
 爬虫類  ヒガシニホントカゲ(幼体)など

 麓にある池では、モリアオガエルの大小の幼生(オタ
マジャクシ)が見られましたが、この他卵塊などがまだ
見られました。
 高尾山頂近辺のかしき谷園地付近では、ヒガシニホ
ントカゲの幼体などが見られました。このトカゲの体長
は7~8cm位でした。
 薬王院南方の遊歩道では、アズマヒキガエルの成体
が見られました。このカエルの体長は13~14cm位で
した。


・昆虫類など(主なもの)

地面付近にいたもの    イシガケチョウ(成虫)、ルリゴミムシダマシ(成虫)、ツガカレハ(成虫)、アカタテハ(成虫)、コミスジ(成虫)、ジガバチの一種(成虫)など
花にいたもの キマダラセセリ(成虫)、ヤマトツヤハナバチ(成虫)、キタキチョウ(成虫)など
葉や枝などにいたもの ヒカゲチョウ(成虫)、ツバメエダシャクの一種(成虫)、クワカミキリ(成虫)など
樹の洞などにいたもの  ニホンミツバチ(成虫)など
樹液にいたもの  カナブン(成虫)、ヨツボシオオキスイ(成虫)など
飛翔していたもの  アサギマダラ(成虫)、モンキアゲハ(成虫)など
水辺近くにいたもの    ミヤマクワガタ(成虫、傷)など
汗に来たもの  ゴマダラカミキリ(成虫)、スミナガシ(成虫)など

 7月は6月に比べ昆虫類がやや増えてはいるものの、この時期
にしては昆虫などの出現が全体的にやや少なく、特にハチやアブ
などが少ないようにように思われました。高尾山頂近辺の草木の
伐採により昆虫などの棲み処が少なくなったり花が減少したり、
キクイムシにより高尾山全体のクヌギやコナラなどブナ科樹木な
どが減少しているなど、いくつかの要因が昆虫類などの減少に影
響しているのではないかと考えられました。
 なお西日本で見られるイシガケチョウが、6号路下部トンネル西
側付近で見られました。
 また二ホンミツバチが、スギの樹洞に巣を作っていますが、当初
に比べハチの数が増えていました。昨年の7月頃から巣作りを始
め、冬を越し、現在に至っていますが、作り始めの頃に比べハチの
数が大分増えていました。
 
 
・植物(主なもの)

      ウバユリ(白色)、ヤブミョウガ(白色)、ミヤマタニソバ(白色)、ミヤマナミキ(白色)、セリ(白色)、ドクダミ(白色(総苞片))、ヤマユリ(白色)、ヤブレガサ(白色)、ヒヨドリバナ(白色)、オカトラノオ(白色)、アカショウマ(白色)、ハエドクソウ(白色でしばしば淡紅色を帯びる)、オオバギボウシ(淡紫色または白色)、ジャノヒゲ(白色または淡紫色)、オオバジャノヒゲ(淡紫色または白色)、ヤマキツネノボタン(黄色)、ダイコンソウ(黄色)、ヒメキンミズヒキ(黄色)、クサノオウ(黄色)、オニドコロ(淡緑色)、ママコノシリヌグイ(赤色(上部)、白色(下部))、ヤマホタルブクロ(淡紅紫色)、ホタルブクロ(淡紅紫色)、ヘクソカズラ(紅紫色(花弁の内側)、白色(花弁の外側))、ハグロソウ(紅紫色)、イワタバコ(紅紫色)、シャガ(淡白紫色)、クズ(紅紫色)、ツユクサ(青色)、アキノタムラソウ(青紫色)、ヒメヤブラン(淡紫色)、ムラサキニガナ(紫色)など
樹木           〔高木〕ネムノキ(淡紅色)など
〔小高木〕リョウブ(白色)、クマノミズキ(白色)、ヤマボウシ(淡黄緑色(花)、白色(総苞片))など
〔低木〕ヤブコウジ(白色)、タマアジサイ(白色~帯紫色(装飾花)、紫色(両性花))、ムラサキシキブ(淡紅紫色)、ヤマハギ(紅紫色)など

 7月は、夏に咲く草木の花が見られましたが、7月下旬時点で咲
いていた草木の花は下記の通りです。
 谷では、草花ではウバユリ、ヤブミョウガ、ミヤマタニソバなどが白
色の花をつけ、ダイコンソウ、ヤマキツネノボタンなどが黄色の花を
つけているのが見られました。またイワタバコなどが岩や擁壁など
に紅紫色の花をつけているのが見られました。
 中腹から尾根にかけては、草花ではヤマユリ、オオバギボウシな
どが白っぽい花をつけているのが見られました。
 上記の草花の他については、ヒメキンミズヒキが黄色の花をつけ、
アキノタムラソウやヒメヤブランなどが紫色がかった花をつけている
のが見られました。
 樹木の花では、低木ではタマアジサイが外側が白色~帯紫色で
中央が紫色の大ぶりの花をつけているのが見られ、ヤマハギが紅
紫色の花をつけているのが見られました。また高木ではネムノキが
淡紅色の花をつけているのが見られました。
 
 

森の生態研究所